Project Story

ボランティア休暇の
設立

Outline

プロジェクト概要

ボランティア休暇:ボランティア活動を目的とした休暇を年に2回新たに有給休暇として付与。

Episode01

プロジェクトの背景

きっかけは2019年に起きた台風です。15号は千葉市付近に上陸して記録的な暴風を記録し、甚大な被害をもたらしました。19号は伊豆半島に上陸して東北地方で記録的な大雨をもたらし、大規模な河川氾濫や土砂災害を引き起こしました。JID本社所在地は千葉県です。私たちにできることはないか、と考えました。社員が被災地支援のためボランティア活動に行くのであれば、会社として後方支援をしよう、と立ち上げたのが「ボランティア休暇」の制度です。2019年10月に創設し、初年度は弊社社員の約90%がこの制度を活用してボランティア活動に赴きました。そもそもボランティア活動は義務ではありません。でも人のために何かしたい、という善意があるなら会社の制度として準備しておこう、というのが社長の考えでした。

Episode02

「実際に使う」ことを想定して

「困っている人がいたら、助けに行く」。JIDの根源的な精神です。被災して困っている人たちのために何かできることはないか、とモヤモヤ思い悩んでいたとき、社長から「業務期間中に休むのは難しいよね、だったら制度として整備すればいいんじゃない」と提案をいただきました。「そうか、その発想があったか!」と総務人事部一同、制度整備に邁進しました。休暇は、無給の特別休暇ではなく、有給休暇を法定の有給取得日数に加えて更に2日付与いたしました。労働局やハローワークなど関係各所に確認をする一方で、ボランティア活動時の怪我などを保障する保険にあらかじめ社員全員分を総務部一括で加入するなど、形だけの制度ではなく、実際に“使える”制度となるよう配慮しました。

Episode03

プロジェクトを振り返って

「全社的に被災地でボランティア活動をする」のは今回が初めての経験でした。正直なところ、賛同してくれる社員は多くないのでは…と危惧していました。会社で制度として整備をすると、どうしても「やらされ感」がでてしまうのではないかと。ところが活動後、部署ごとに寄せられた活動写真やメッセージの内容は「やって良かった」「実体験して被害の大きさを身を持って知った」「地域貢献」というものだったのです。それらすべてに目を通した私は、制度を作って実際に活用してもらえたという安堵感と、皆の温かい気持ちが伝わってきて感動しました。それぞれの人間性の成長に寄与できたのでは、と実感しています。JIDでできることは何かと常々考えていますが、それがひとつの形になった経験でした。