Project Story

新型コロナ支援
プロジェクト

Outline

プロジェクト概要

新型コロナウイルスにより生活に影響が出た方々への支援

  • 就労の機会を失った方への支援(住まい・職・現金等の給付)
  • ひとり親家庭への現金給付
  • 地域への支援(寄附金・物資など)

Episode01

プロジェクトの背景

O:2020年4月にコロナ禍により緊急事態宣言がでました。ひとり親世帯は、お子さんが休校となり仕事に出られない→収入が減る→生活が成り立たなくなる、という負の連鎖に短期間で陥りがちです。国からの給付金を待てない方も多くいらっしゃることを私たちは肌で感じていました。「だったら民間で手を挙げよう」と社長が発案し、先行きが見えない中プロジェクトは走りだしました。「困っている人がいたら、できる人が助ける」。JIDの創業の精神です。私たちに迷いはありませんでした。「本当に困っている人たちを支援するためにスピード重視」という考えで行動を起こしていきました。

Episode02

スピード感を重視し、即行動

N:緊急事態宣言後、早い段階で木更津市役所へマスク1万枚を寄贈、市内小学校の全児童へステーショナリーセット約7,300セットを寄贈する等の活動を行いました。私は担当しているフィットネス&スパ施設が休館を余儀なくされたことへの対応と、その間スタッフと共に、学校再開時に子どもたちが少しでも笑顔になってくれるよう願い、プロジェクト全体では、クラウドファンディングによる支援金と合わせて、ひとり親支援(現金給付)、事業主・学生支援(現金給付)、職を失った人への職と住居支援、そして医療機関に1億円を寄附する活動を行いました。
医療機関への寄附については、コロナ禍による苦境を伝える地元紙の報道がきっかけでした。医療従事者の苦労や差別などもメディアに取り上げられており、最前線で尽力している方々の支えになればという想いで、コロナ患者を受け入れている病院を中心に寄附をおこないました。
私自身も医療従事者に対する差別やボーナスカットの報道に歯がゆさを感じていたところでの寄附決定だったので気持ちがとても昂りました。

O:私は育休明けの6月からこのプロジェクトに参画し、現金給付対象の支援者のほぼすべての方と直接やりとりする事務窓口を担いました。復職後すぐにクラウドファンディングが立ち上がり、まずJIDの中核企業である日本賃貸保証(株)の契約者様のひとり親世帯の方への発信から始めて、取引先の不動産会社へ、そしてツイッターでも拡散。膨大な問い合わせのファーストコンタクトはプロジェクトメンバーで対応したのですが、瞬く間に支援枠の上限に達し、コロナ禍で困窮している方々の多さを実感しました。

期間中は支援者への対応に無我夢中の毎日でした。すべてのお問い合わせに目を通し返事をしていくのですが、ひとりひとり状況が違うため、それぞれに合った対応が求められます。判断に迷ったときはメンバーと相談するなど客観性を担保しつつ、常時情報を共有して進めました。発足当初は社長室+各部門から手を挙げたメンバー30人くらいでスタートしたこのプロジェクトも、進めるうちに賛同するメンバーが増え、最終的には全社員の半分以上が関わりました。

Episode03

プロジェクトを振り返って

O:支援対象者は「新型コロナウイルスにより生活に影響が出た方々への支援」ということでしたが、私にとって特に印象に残っている方がいらっしゃいます。もともと低所得のひとり親世帯の方で、「コロナによる」という証明が難しい方でした。ただ窮状は明らかで、私はいてもたってもいられず社長に直談判したところ、私の熱量を汲んでくださった社長から「支援OK」の返事をいただきました。お互い子育てする母親として頼りになる存在です。今回、数ある民間支援のなかで現金給付をしたのは弊社のプロジェクトだけだったのですが「生々しい話だけど、現実的に現金が一番助かる。仮に野菜をもらっても調味料を買うお金が足りなければ料理はできないよね。カレールウを買いたいよね。そのためにはやはり現金がいい」という会話を社長としたことが印象に残っています。

N:先日、子どもが通学している小学校に行ったときのことです。そこで目にしたのは、私たちがお届けしたJIDのノートを持って校庭を駆ける児童の姿でした。私は胸が熱くなりました。実務として携わったことが確かにそこに息づいていたのです。正直なところ、ステーショナリーセットを作っている最中はその先のことまで想像ができないまま、作成することに精一杯でした。まさか自分がこんな気持ちになるなんてそのときは想像もつかなかったので、そのときの気持ちの高ぶりを私自身が驚いています。人のためになったんだな、というのを心から実感した瞬間でした。

N:「困っている人がいたら手を差し伸べる」。これまで会長、社長の考え方を拝聴してきましたが、それがすべて業務の根幹になっている、という想いを改めて実感したプロジェクトでした。社会に生きる一個人として当たり前の考え方を同じ部署の仲間や全国の拠点にいる仲間にどう伝えていくか、が今後の課題だと思います。CSR活動やボランティア活動は自主性が大切。主体的に動ける人が増えていけば社内にも世の中にもより良い循環が生まれていくのではないかと思いました。会長が創業時から持ち続け、現在は実践者として社長が受け継いでいる想いとその熱量をいかに周りに伝播させていけるかが私たちの役割だと思います。